取引先が破産した場合の対応策は?自社への影響と債権回収のポイント | 債権保証・与信管理についてならmamotte【リコーリース株式会社】

取引先が破産した場合の対応策は?自社への影響と債権回収のポイント

悩むビジネスパーソン

取引先が破産すると、売掛金の未回収や資金繰りの悪化など、自社経営に大きな影響を及ぼしてしまいます。

しかし、破産手続きの流れや適切な対応方法を理解しておくことで、損失を最小限に抑えられる場合があります。また、破産の兆候を早期に察知し、事前に対策を講じることも重要です。

本記事では、取引先が破産した場合に取るべき対応、債権回収の方法、倒産リスクへの備えについて詳しく紹介します。なお、法的整理である破産を中心に解説してありますが、民事再生や会社更生などの倒産手続きにも触れています。

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取引先の破産を早期に察知するための危険シグナル

会社が傾いているイメージ

取引先の破産による損失を防ぐためには、破産手続きが開始される前の異変に気付くことが不可欠です。経営危機に陥る際には、支払い状況や業績、組織体制などに何らかの変化が表れることがあります。

こうした危険シグナルを把握し、早期に与信管理や取引条件の見直しを行うことで、売掛金の未回収リスク軽減が可能です。ここでは、取引先の経営悪化を示す代表的な兆候を紹介します。

支払い遅延や支払条件の変更が増える

取引先の資金繰りが悪化すると、これまで期限通りに行われていた支払いが遅れることがあります。また、「支払日を延ばしてほしい」「分割払いに変更したい」など、支払条件の見直しを求められるケースも見受けられます。

単発の遅延であれば事務処理上の問題かもしれませんが、遅延が繰り返されたり条件変更の相談が増えたりする場合は注意が必要です。

特に複数回にわたり支払いが遅れる場合は、資金繰りの悪化が進行している可能性があるため、取引額や与信枠の見直しを検討しましょう。

経営状況の悪化を示す兆候が見られる

取引先の経営状況は、決算情報や業界ニュースなどから一定程度把握できます。赤字決算が続いている、売上高が大幅に減少している、主力事業の業績不振が報じられているといった場合は要注意といえます。

また、金融機関による支援要請や事業再編、資本提携に関する報道が増えている場合も、経営環境の変化を示している可能性があります。取引先の経営状況を定期的に確認し、信用リスクの変化を把握することが重要です。

取引先の行動や組織に変化が生じる

経営悪化の兆候は、日常的な行動や組織運営にも表れることがあります。担当者の退職や異動が頻繁に発生する、問い合わせへの対応が遅くなる、電話やメールがつながりにくくなるといった変化を見落とさないようにしましょう。

また、オフィスの縮小や拠点の閉鎖、従業員数の減少なども経営状況の悪化を示すケースがあります。これまでと異なる変化が見られた場合は、その背景を慎重に確認することが大切です。

取引条件の見直しを求められる

取引先から急な値下げ要請や大量発注、与信枠の拡大依頼などがあった場合も慎重な判断が求められます。資金不足に陥った場合、短期的な資金確保を目的として取引条件の変更を求めるケースがあるためです。

また、前払いから後払いへの変更依頼や、通常とは異なる契約条件の提示も危険シグナルのひとつと考えられます。もちろん、全ての条件変更が経営悪化を意味するわけではありませんが、複数の兆候が重なっている場合は留意するとよいでしょう。

取引先が破産した場合にまず行うべき対応

電話を見ながら考えるビジネスパーソン

取引先の破産が判明した場合は、感情的に対応するのではなく、状況を正確に把握した上で必要な手続きを進めましょう。初動対応が遅れると、債権回収の機会を逃したり、未回収リスクが拡大したりするおそれがあります。

また、倒産手続きの種類によって取るべき対応は異なるため、まずは事実関係を整理し、自社の債権や契約内容を確認することが求められます。ここでは、取引先が破産した際に優先して行うべき対応について見ていきましょう。

倒産手続きの種類を正確に確認する

取引先から倒産の連絡を受けた場合は、まずどのような手続きが行われているのかを正確に確認することから始めます。ひと口に「倒産」といっても、破産だけでなく、民事再生や会社更生、特別清算などさまざまな法的手続きが存在します。

手続きの種類によって事業継続の有無や債権回収の可能性、自社が取るべき対応は大きく変わってきます。

例えば、破産は事業を終了して会社を清算することを目的とした手続きですが、民事再生や会社更生は事業の再建を目指す手続きです。そのため、今後の取引継続の可否や債権回収の見通しも異なります。

取引先からの通知だけで判断せず、裁判所や管財人、代理人弁護士からの案内を確認し、どの手続きが開始されているのかを把握しましょう。初動の段階で正確な情報を収集することが、その後の適切な対応につながります。

取引先との取引を停止する

取引先の倒産手続きが開始された場合は、被害の拡大を防ぐために新たな取引を停止することが重要です。商品やサービスを提供し続けると、追加の売掛金が発生し、未回収リスクがさらに高まってしまうためです。

特に倒産の事実を把握した後に発生した債権については、回収が難しくなるケースも少なくありません。また、営業担当者だけでなく、経理部門や管理部門とも情報を共有し、誤って出荷やサービス提供を継続しないよう社内体制を整えることも押さえておきたいポイントです。

ただし、民事再生や会社更生など事業継続を前提とする手続きの場合は、取引を継続した方が有利になるケースもあります。手続きの種類や今後の方針を確認した上で慎重に判断しましょう。

債権額と契約内容を整理する

債権回収の可能性を検討するためには、自社が保有する債権額や契約内容を正確に把握する必要があります。まずは売掛金や貸付金などの債権残高を確認し、請求書や納品書、発注書、契約書などの関連資料を整理しましょう。

併せて、所有権留保特約や担保設定の有無、連帯保証人の有無などを確認することも重要です。これらの契約内容によっては、一般債権者より有利な立場で債権回収を進められることもあるでしょう。

また、取引先との間に買掛金などの債務がある場合は、相殺できるかどうかも確認しておきましょう。早い段階で情報を整理しておくことで、その後の手続きをスムーズに進められます。

債権届出を行う

破産手続きが開始された場合は、裁判所や破産管財人から案内される期限までに債権届出を行う必要があります。

債権届出とは、自社がどのような債権をいくら保有しているかを申告する手続きです。届出を行わなければ、配当の対象とならない可能性があるため注意が必要です。

債権届出の際には、債権額や発生原因を記載し、請求書や契約書などの資料を提出する場合があります。提出期限を過ぎると手続きが複雑になることもあるため、通知が届いたら速やかに内容を確認しましょう。

ただし、配当が実施されたとしても全額回収できるとは限りません。そのため、債権届出と並行して、相殺や担保権の行使など、他に利用できる回収手段がないか検討することも重要です。

取引先が破産した場合にできる債権回収の方法

パソコンと資料を見ながら打ち合わせするビジネスパーソンの手元

取引先が破産した場合でも、状況によっては売掛金などの債権を回収できるケースもあります。ただし、破産手続き開始後は自由に回収活動を行えるわけではなく、法律上認められた方法に限られます。

債権の種類や契約内容によって利用できる手段は異なるため、自社がどのような権利を持っているかを確認することが重要です。ここでは、取引先の破産時に検討できる主な債権回収方法を解説します。

債務の相殺を行う

相殺とは、自社が取引先に対して債権と債務の両方を持っている場合に、それぞれを差し引いて精算する方法です。例えば、自社が売掛金を持つ一方で、取引先への買掛金がある場合は、一定の条件を満たすことで相殺できる可能性があります。

相殺が認められれば、他の一般債権者よりも優先的に実質的な回収ができるため、債権保全の有効な手段となります。ただし、破産手続き開始後に発生した債権などは相殺できない場合もあるため、適用条件の確認が必要です。

商品の引き上げや所有権を主張する

販売した商品に所有権留保特約を設定している場合は、代金が支払われていない商品について所有権を主張し、引き上げられるケースがあります。所有権留保とは、代金の完済まで商品の所有権を売主に留保する契約条項です。

取引先が破産した場合でも、所有権が自社に残っていると認められれば、破産財団に組み込まれる前に商品を回収できる場合があります。ただし、商品の所在や契約内容によって判断が異なるため、契約書の内容を確認することが欠かせません。

担保権を行使する

担保権を設定している場合は、一般債権者より優先して債権回収できる可能性があります。代表的な担保権は、抵当権や質権、譲渡担保などが挙げられます。

例えば、不動産に抵当権を設定している場合は、その不動産を換価した資金から優先的に弁済を受けられることがあります。破産手続きにおいても、担保権は一定の優先権が認められているため、未回収リスクの軽減につながります。ただし、担保権の内容や効力は契約によって異なるため、事前の確認が必要です。

保証契約や債権保証を活用する

連帯保証人が設定されている場合は、保証人への請求も検討できます。主たる債務者である取引先が破産した場合でも、保証契約の内容によっては保証人に対して債務の履行を求められることがあります。

また、債権保証を利用している場合は、契約条件に基づいて保証金を受け取れるケースもあります。取引先の破産時による売掛金の未回収リスクを軽減できるため、資金繰りへの影響を抑えやすくなります。

取引先の破産リスクに備えるための対策

パソコンを見ながら打ち合わせするビジネスパーソン

取引先の破産による損失を完全に防ぐことは難しいものの、日ごろから対策を講じることで未回収リスクの軽減が可能です。特に、売掛金の回収は資金繰りに直結するため、取引開始時だけでなく継続的なリスク管理が有効です。

与信管理の徹底や契約内容の見直し、リスク分散などを行うことで、万が一取引先が倒産した場合でも経営への影響を抑えやすくなります。ここでは、取引先の破産リスクに備えるための主な対策について見ていきましょう。

定期的な与信管理で信用状況を把握する

取引先の破産リスクに備えるためには、定期的な与信管理を行い、信用状況の変化を把握することが欠かせません。取引開始時に問題がなかった取引先でも、経営環境や業績の変化によって信用力が低下する可能性があります。

そのため、決算書や財務情報の確認、外部調査機関のレポート活用、業界ニュースのチェックなどを継続的に行うことが大切です。

また、支払い遅延や担当者の変更など、日常的な取引の中で見られる変化にも注意を払いましょう。定期的なモニタリングによって経営悪化の兆候を早期に察知できれば、与信枠の見直しや取引条件の変更など、リスクを抑えるための対応を取りやすくなります。

取引先を分散して依存度を下げる

特定の取引先への依存度が高い場合、その取引先が破産した際の影響も大きくなります。

例えば、売上の大半を一社に依存している場合、売掛金の未回収だけでなく、売上そのものが大幅に減少するリスクがあります。その結果、資金繰りの悪化や連鎖倒産につながる可能性も否定できません。

こうしたリスクを軽減するためには、取引先を分散し、売上や債権が一社に集中しないようにすることが重要です。新規顧客の開拓や取引先の多様化を進めることで、一社の経営悪化が自社経営に与える影響を抑えやすくなります。

契約内容を見直して回収リスクを抑える

取引開始時の契約内容を工夫することも、売掛金の未回収リスクを軽減する有効な対策です。

例えば、所有権留保特約を設定しておけば、代金が支払われるまで商品の所有権を保持できる場合があります。また、連帯保証人の設定や担保の取得なども、債権回収手段の確保につながります。

さらに、与信状況に応じて前払いの導入や支払サイトの短縮を検討することも有効です。取引先との関係性や業界慣行とのバランスを考慮しながら、自社のリスクを抑えられる契約内容を整備しておきましょう。

債権保証を活用する

取引先の倒産による未回収リスクに備える方法として、債権保証の活用も有効です。債権保証とは、取引先の倒産や支払い不能によって売掛金が回収できなくなった場合に、契約内容に基づいて保証金を受け取れるサービスです。

与信管理を徹底していても、予期せぬ経営悪化や景気変動によって取引先が破産する可能性はあります。そのため、自社だけでリスクを管理するのではなく、保証サービスを活用してリスクを分散することもひとつの方法です。

特に継続的な掛取引を行う事業者にとっては、資金繰りの安定化や経営リスクの軽減につながる対策といえるでしょう。

取引先の倒産リスク対策ならリコーリースの債権保証サービス「Mamotte」

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取引先の破産や倒産による売掛金の未回収リスクは、与信管理だけで完全に防げるものではありません。そのため、日ごろから与信管理を行うとともに、万が一に備えたリスクヘッジを検討することが重要です。

リコーリースの債権保証サービス「Mamotte」は、取引先の倒産などによって売掛金の回収が困難になった場合に、あらかじめ設定した保証限度額の範囲内で保証金をお支払いするサービスです。事業者の資金繰りを支えながら、継続的な事業運営をサポートします。

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取引先の倒産による未回収リスクを軽減できる

「Mamotte」は、取引先との商取引で発生する売掛債権の未回収リスクに備えられる債権保証サービスです。取引先の倒産などによって貸倒れが発生した場合、契約内容に基づいて保証金が支払われるため、売掛金の未回収による経営への影響を軽減できます。

リコーリースは、約40万社との取引を通じて蓄積した与信審査データや支払い履歴などのトランザクションデータを活用し、独自の基準で保証限度額を設定しています。

外部調査機関の情報だけでは把握しきれない取引先についても、独自に蓄積した与信審査データやトランザクションデータを活用してリスク評価を行っています。そのため、事業者のホームページから十分な情報が得られない場合や、外部調査機関からの情報が少ない取引先でも保証対象として検討できます。

与信管理業務の負担軽減にもつながる

取引先の信用状況を継続的に把握することは重要ですが、自社だけで与信管理を行うには多くの時間と労力が必要です。特に取引先数が多い場合は、情報収集や与信判断の負担が大きくなることも少なくありません。

「Mamotte」では、リコーリースが長年培ってきた与信ノウハウや独自のスコアリングを活用し、取引先ごとのリスク評価を実施しています。これにより、自社の与信管理業務の負担軽減につながるだけでなく、客観的な視点でリスクを把握しやすくなります。

また、一社あたり数百万円以上の債権を抱える事業者さま向けの「Mamotte+(オーダーメイドプラン)」と、小口債権向けの「Mamotte(パッケージプラン)」の2種類を用意しており、取引規模やリスク状況に応じて選択できます。

リコーリースは東証プライム市場上場企業として安定した事業基盤を有しており、外部機関からの信用格付も取得しています。こうした経営基盤を背景に、与信管理や債権保全を支援しています。

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まとめ

笑顔で打ち合わせをする4人のビジネスパーソン

取引先が破産した場合は、まず倒産手続きの種類を正確に確認し、取引停止や債権額の整理、債権届出などの初動対応を迅速に行うことが欠かせません。また、相殺や所有権留保、担保権の行使など、状況によっては債権回収が可能なケースもあります。

一方で、取引先の破産は売掛金の未回収だけでなく、資金繰りの悪化や貸倒損失の発生、さらには連鎖倒産のリスクにつながります。そのため、日ごろから与信管理を行い、取引先の信用状況を継続的に把握しておくことが大切です。

さらに、取引先の分散や契約内容の見直しに加え、債権保証を活用することで、万が一の貸倒れリスクに備えられます。

取引先の倒産リスクを完全になくすことはできませんが、事前の備えによって経営への影響を抑えることは可能です。自社に適したリスク対策を講じながら、安定した事業運営を目指しましょう。

尾﨑 宗則

【監修】 尾﨑 宗則 
リコーリース株式会社 BPO本部長

1999年リコーリース株式会社に入社。
情報システム部や事業統括部門、営業部門の支社長、子会社(テクノレント社)の営業統括本部長など、重要なポストを歴任した後、2025年4月~決済サービスを管轄するBPO本部長に就任。
数々の商品企画やシステム開発に携わり、豊富な経験と実績・幅広い分野の知識を有するゼネラリスト。

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