IT業界の売掛金未回収リスクとは?売掛保証の必要性と導入メリットを解説 | 債権保証・与信管理についてならmamotte【リコーリース株式会社】

IT業界の売掛金未回収リスクとは?売掛保証の必要性と導入メリットを解説

オフィスで働くビジネスパーソン

IT業界では、SES(システムエンジニアリングサービス)や受託開発を中心に「納品後請求」「検収後入金」が一般的です。そのため、売上が発生していても実際の入金まで時間がかかり、資金繰りに影響を与えるケースが多く見受けられます。

また、スタートアップ事業者との取引や多重下請け構造など、IT業界特有の事情によって売掛金未回収リスクが高まることも少なくありません。こうした背景から注目されているのが「売掛保証」です。

本記事では、IT業界で売掛金トラブルが起きやすい理由や、売掛保証を利用するメリット、導入時のポイントについて詳しく解説します。

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IT業界で売掛金トラブルが起きやすい理由

オフィスで会話する2人のビジネスパーソン

IT業界では、売上が発生していても実際の入金まで時間がかかるケースが少なくありません。特にSESや受託開発では、検収完了後に請求が発生する商習慣が一般的であり、資金回収まで数か月かかることもあります。

また、スタートアップ事業者との取引や多重下請け構造など、IT業界特有の事情によって売掛金未回収リスクが高まりやすい点も特徴です。まずは、IT業界で売掛金トラブルが起きやすい主な理由について見ていきましょう。

SES・受託開発は入金サイトが長くなりやすい

SESや受託開発では、月末締め翌月末払いや翌々月払いなど、入金サイトが長く設定されるケースが一般的です。特に大企業との取引では支払い条件が長期化しやすく、売上が計上されていても現金化まで時間がかかります。

一方で、エンジニアの人件費や外注費は毎月発生するため、入金遅れが資金繰りへ直結しやすい点が特徴です。このように案件規模が大きいほど未回収時の影響も大きくなるため、売掛金管理の重要性が高まる仕組みです。

検収遅延によって請求タイミングがズレることがある

IT業界では、納品した時点ではなく「検収完了後」に請求できる契約形態が多く見られます。しかし、クライアント側の確認作業が長引いた場合、検収完了が遅れ、請求タイミングも先送りになることがあります。

さらに、追加修正や仕様変更が発生すると、当初想定していた入金スケジュールが崩れるケースも少なくありません。特に受託開発では、検収遅延によるキャッシュフロー悪化が発生しやすく、注意が必要です。

スタートアップ事業者・ベンチャー企業との取引リスクがある

IT業界では、スタートアップ事業者やベンチャー企業との取引機会が多い傾向にあります。特に新規サービス開発やDX関連分野では、新興事業者との取引が増えがちです。

一方で、スタートアップ事業者やベンチャー企業は資金調達状況によって経営状態が大きく変動するケースも少なくありません。急成長している事業者でも、資金繰り悪化や投資縮小によって支払い遅延が発生する可能性もあるのです。

また、公開情報だけでは経営状況を判断しにくく、与信管理の難しさがIT業界の特徴のひとつとなっています。

下請け構造により連鎖的に未回収が発生する可能性がある

SES業界やシステム開発業界では、元請け・一次請け・二次請けといった多重下請け構造が発生しやすい傾向があります。そのため、上流事業者で支払い遅延やトラブルが発生すると、下流事業者にも影響が波及します。

特に中小規模のIT事業者では、ひとつの案件への依存度が高い場合も多く、売掛金未回収が経営へ影響を与えることがあります。


IT業界で売掛保証が必要とされる理由

パソコン作業をする2人のビジネスパーソン

IT業界では、長期の入金サイトや検収遅延などにより、売掛金未回収リスクが発生しやすい傾向があります。特に近年は、スタートアップ事業者との取引増加や、リモート商談による新規取引拡大など、与信判断が難しい場面も増えています。

こうした背景から、未回収リスク対策として「売掛保証」を導入するIT事業者が増えています。ここでは、売掛保証の仕組みや注目されている理由について解説します。

売掛保証の基本的な仕組み

売掛保証とは、取引先の倒産や支払い不能などによって売掛金が回収できなくなった場合に、保証会社が損失の一部または全部を保証するサービスです。事前に保証会社が取引先の与信審査を行い、保証可能か判断する仕組みが一般的です。

万が一未回収が発生した場合でも、保証範囲内で補償を受けられるため、貸し倒れリスク対策として活用されています。特に、新規取引先との契約が多い事業者を中心に導入が進んでいます。

ファクタリングとの違い

売掛保証と混同されやすいサービスに「ファクタリング」があります。ファクタリングは、売掛債権を買い取ってもらい、入金前に資金化するサービスです。一方、売掛保証は資金調達ではなく、売掛金未回収リスクへの備えを目的としています。

つまり、ファクタリングはキャッシュフロー改善、売掛保証は貸し倒れ対策という違いがあります。そのため、資金繰り改善とリスク管理のどちらを重視するかによって、選ぶサービスが変わってきます。

項目 売掛保証 ファクタリング
主な目的 売掛金未回収リスク対策 早期資金化・資金繰り改善
売掛金の扱い 自社で保有したまま ファクタリング会社へ譲渡
入金タイミング 通常通り 最短即日で資金化できる場合もある
未回収時 保証範囲内で補償を受けられる 原則として売掛債権は売却済み
向いているケース 貸し倒れリスクへ備えたい 早急に資金調達したい

IT業界で売掛保証が注目されている背景

近年のIT業界は、DX需要拡大やSaaS市場の成長によって、システム開発やIT支援案件が増加しています。それに伴い、スタートアップ事業者やベンチャー企業を含む、新規取引先との契約機会も増えており、与信管理の重要性が高まっています。

一方で、オンライン商談の普及によって、取引先の実態把握が難しいケースも増加しています。また、スタートアップ事業者やベンチャー企業は、成長性が高い反面、資金繰りリスクを抱えている場合もあります。

こうした状況から、営業機会を逃さずに未回収リスクへ備える方法として、売掛保証への関心が高まっています。

IT事業者が売掛保証を検討したい3つのケース

売掛保証は、全てのIT事業者に必要というわけではありません。特に以下のような特徴がある場合は、売掛保証との相性が良いといえます。

  • 新規取引先との契約が多い
  • 入金サイトが長い
  • 一社あたりの売上依存度が高い

例えばSESや受託開発では、案件単価が高く、一件の未回収が資金繰りへ影響しやすい傾向にあります。また、スタートアップ事業者やベンチャー企業との取引が多い場合は、与信管理を補完する手段として売掛保証の活用がおすすめです。

一方で、前払い契約が中心の事業形態では、売掛保証を利用しなくてもよい場合もあります。自社の取引構造や資金繰り状況に合わせて判断することが重要です。


IT業界が売掛保証を利用するメリット

資料やタブレットを手に打ち合わせをするビジネスパーソン

IT業界では、入金サイトの長期化や検収遅延などによって、未回収リスクが発生しやすい傾向があります。特にSESや受託開発では、人件費が先行するビジネスモデルのため、未回収が発生すると資金繰りへ影響を及ぼす可能性があります。

こうしたリスク対策として売掛保証を導入することで、営業活動を進めながら経営の安定化を図りやすくなります。ここでは、IT業界が売掛保証を利用する主なメリットを解説します。

未回収リスクを抑えながら新規開拓しやすい

売掛保証を活用することで、取引先の倒産や支払い遅延による損失リスクを抑えながら、新規取引を進められます。IT業界は、新規事業やスタートアップ事業者との取引機会も多く、与信判断が難しい場面も少なくありません。

売掛保証を導入しておくことで、営業機会を逃さず、新規開拓を進めやすくなる点は大きなメリットです。

キャッシュフロー悪化を防ぎやすい

システム開発業界では、エンジニアの人件費や外注費が毎月発生する一方で、売掛金の回収まで数カ月かかるケースがあります。そのため、売掛金未回収が発生すると、資金繰り悪化につながります。

売掛保証を導入することで、万が一貸し倒れが発生した場合でも損失を軽減でき、キャッシュフローへの影響を抑えやすくなるでしょう。特定の取引先への依存度が高い事業者ほど、リスク対策が重要です。

与信管理業務の負担軽減につながる

営業や開発業務を優先するあまり、与信管理まで十分に手が回らないケースも多く見受けられます。特に中小規模の事業者では、専任担当者を置いていない場合も少なくありません。

売掛保証サービスでは、保証会社による与信審査を活用できるため、自社だけで判断する負担を軽減できます。また、与信管理の属人化防止にもつながり、継続的なリスク管理体制を整えられる点もメリットです。

金融機関や投資家への信用向上にも効果的

売掛保証を導入していることで、未回収リスク管理へ取り組んでいる事業者として評価されやすくなります。特に金融機関や投資家は、売上規模だけでなく、未回収リスクへの対策状況を重視する傾向があります。

貸し倒れリスク管理の仕組みを整えておくことで、経営管理体制の強化につながり、対外的な信用向上にも役立つでしょう。資金調達や事業拡大を進めるIT事業者にとって、リスク管理体制の整備は重要なポイントです。


IT業界で売掛保証を導入する際のポイント

デスクでパソコン作業をするビジネスパーソンの手元

売掛保証は、売掛金未回収リスク対策として有効なサービスですが、導入前に確認しておきたいポイントもあります。特にIT業界は、SESや受託開発など契約形態が多様であるため、自社の取引内容に対応しているか確認しておく必要があります。

また、料金だけでなく運用負担や保証範囲も比較しておきたいポイントです。ここからは、IT業界で売掛保証を導入する際に確認しておきたい点を解説します。

保証対象になる取引か確認する

売掛保証サービスによっては、保証対象となる取引条件が異なります。例えば、個人事業主との取引は対象外となる場合があります。

また、継続取引を前提としているサービスでは、単発案件が対象外になるケースもあります。IT業界では、SES契約・受託開発・保守運用契約など取引形態が幅広いため、自社の取引内容が保証対象になるか事前確認が重要です。

保証範囲と免責条件をチェックする

売掛保証は、全ての損失が補償されるわけではありません。サービスによって保証上限額や補償割合が異なり、一部のみ保証対象となるケースもあります。また、支払い遅延期間や契約違反など、免責条件が設定されている場合もある点に注意が必要です。

検収遅延や追加修正対応など、契約条件が複雑になりやすい点がIT業界の特徴でもあります。トラブル発生時に「保証対象外だった」とならないよう、事前にしっかりと確認しておきましょう。

料金だけでなく運用負担も比較する

売掛保証を比較する際は、保証料だけで判断しないことが大切です。例えば、与信申請時に必要な書類の量や、審査スピード、管理画面の使いやすさなどによって、日常業務の負担は大きく変わります。

新規案件の立ち上がりが早いケースも多いため、スピーディーに利用できるかも重要なポイントです。料金だけでなく、継続運用しやすいサービスかどうかも確認しておく必要があります。

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IT業界の売掛保証ならリコーリースの債権保証サービス「Mamotte」が選択肢に

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IT業界では、新規取引先の増加や入金サイトの長期化によって、売掛金未回収リスクへの備えが重要になっています。特にSESや受託開発では、一件あたりの売掛金額が大きくなるケースもあり、与信管理体制の整備が欠かせません。

こうしたリスク対策として、売掛保証への関心が高まっています。ここからは、リコーリースの債権保証サービス「Mamotte」の特徴を解説します。

債権保証サービス「Mamotte」について詳しく知りたい方はこちら!

リコーリースグループの与信データを活用した売掛保証サービス

「Mamotte」は、リコーリースの与信審査で蓄積された約40万社のトランザクションデータを活用した債権保証サービスです。

財務数値だけに依存するのではなく、リース料を中心とした支払情報や回収率、貸し倒れ率などを統計的に分析し、独自の審査ロジックによって適切な保証限度額を提示しています。

また、「上場している」「知名度が高い」といった表面的な情報だけでは判断しにくいリスクを、客観的な与信データによって補完できる点も特徴です。

「過去に問題がなかった」「大手企業だから安心」といった感覚的な判断だけに依存せず、取引先を客観的に評価しながらリスク管理が行えます。

さらに「Mamotte」では、保証規模に応じてプランを選択できます。

  • Mamotte+(オーダーメイドプラン)
    一社あたり数百万円〜数千万円規模の高額債権に対応可能です。保証内容を柔軟に設計できるため、大型案件や手厚い保証を求める事業者に向いています。
  • Mamotte(パッケージプラン)
    一社あたり最大200万円まで保証可能なプランです。月額19,800円から利用でき、比較的少額な売掛債権を管理したい事業者に適しています。

公開情報が少ない取引先にも対応

設立間もないスタートアップ事業者や急成長中の事業者と取引するケースも少なくありません。

しかし、取引先ホームページだけでは十分な情報が得られない場合や、帝国データバンク・東京商工リサーチなどの外部調査機関に情報が掲載されていないケースも多く見受けられます。また、取引関係上、決算書の開示を依頼しにくく、与信判断が難しい場面も少なくありません。

「Mamotte」では、こうした公開情報が限られる取引先についても、独自データを活用した与信判断によって保証対応を行っています。公開情報だけでは与信判断が難しい取引先とも契約を進めやすくなるため、新規開拓を進めたいIT事業者にとって活用しやすいサービスといえるでしょう。

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まとめ

パソコン作業をしながら笑顔で話をするビジネスパーソン

IT業界では、SESや受託開発を中心に入金サイトが長期化しやすく、検収遅延や取引先の資金繰り悪化によって売掛金未回収リスクが発生する場合があります。特にスタートアップ事業者やベンチャー企業との取引や多重下請け構造では、与信管理体制の整備が欠かせません。

売掛保証を活用することで、未回収リスクへ備えながら新規開拓を進めやすくなり、キャッシュフロー悪化対策にもつながります。近年では、営業拡大とリスク管理を両立させるための手段として、売掛保証への関心も高まっています。

導入を検討する際は、保証範囲や運用負担、自社の取引形態との相性を確認した上で、適切なサービスを選ぶことが重要です。

尾﨑 宗則

【監修】 尾﨑 宗則 
リコーリース株式会社 BPO本部長

1999年リコーリース株式会社に入社。
情報システム部や事業統括部門、営業部門の支社長、子会社(テクノレント社)の営業統括本部長など、重要なポストを歴任した後、2025年4月~決済サービスを管轄するBPO本部長に就任。
数々の商品企画やシステム開発に携わり、豊富な経験と実績・幅広い分野の知識を有するゼネラリスト。

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